若者によるエンパワーメント・プロジェクト計画
2021年5月
私たちは、外国にルーツを持つ若者のエンパワーメントを目的としたプロジェクトにおいて、大きな一歩を踏み出しました。本取り組みでは、多様な言語的・文化的背景を持つ子どもたちの中からリーダーを選出し、彼ら自身が主体的に企画運営に携わることで、次世代のリーダーシップを育むことを目指しています。具体的には、2021年6月11日から13日にセルフォス(Selfoss)およびオルフス(Ölfus/Alviðra)で開催予定のサマーキャンプのプログラムづくりに、若者たちが中心的な役割を担いました。
彼らは年下の子どもたちに向けた教育的かつ参加型のプログラムを、熱意と創造性をもって構築しました。その過程は、単なる活動準備にとどまらず、若者自身が自己表現力・協働力・企画力を培う学習プロセスそのものでもありました。大人が与えるのではなく、若者が自ら未来をデザインしていく姿勢は、教育的にも社会的にも大きな意義を持っています。
このプロジェクトは、バイリンガル団体モーズルマウル(Móðurmál)との連携のもと、アイスランド移民支援開発基金(Þróunarsjóður innflytjendamála)の助成を受けて実施されています。モーズルマウルは、バイリンガル・多言語環境で育つ子どもたちとその家族を支援し、言語的・文化的多様性を尊重する社会の実現に寄与してきた団体です。その専門性と経験が加わることで、本プロジェクトはより実践的かつ持続可能な形で展開されています。
私たちは、この取り組みを通じて、若者が自らの声を社会に届け、次世代にとってのロールモデルとなることを強く期待しています。こうしたプロセスは、多文化共生社会の形成にとって欠かせない基盤を築くものであり、今後も継続的に発展させていく必要があります。